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スウェーデンリーグで腕を磨く加山雅基。19歳の若武者は歩みを止めない

2025年11月27日

 19歳の加山雅基(日本大2年)は今、本格的な冬の到来を迎えたスウェーデンにいる。
 9月の関東学生秋季リーグ(1部)では単複出場のポイントゲッターとして、日本大の4シーズンぶりの優勝に貢献。10月の全日本大学総合選手権(個人の部)では、昨年の全日本男子ダブルスチャンピオンの飯村悠太(明治大)、筑波大のエース・三浦裕大との激戦を制し、ベスト8まで勝ち上がった。
 その活躍をバネに、さらなる成長を期して渡った北欧の地。今季の活躍と、その先に見据える未来について加山に話を聞いた。

関東学生リーグで優勝できた喜びは
めちゃくちゃ大きかった
全日本学生では、強化してきたバックハンドで良さが出せた

−関東学生秋季リーグでは、見事に4シーズンぶりの優勝を飾りましたね。
加山雅基(以下:加山)
 今振り返ってみると、運も正直あったかなと思うんですけど、4年生もこれが最後のリーグ戦ということで、「4年生のために優勝したい」という気持ちがとても強かったです。チームで勝ち取った優勝だと思いますし、ひとりでも欠けていたら優勝はできなかったと思います。

−キーポイントになった試合はどれでしょう?
加山
 どの試合も本当にキツくて苦しかったんですけど、自分たちとしては第2戦の明治大戦に勝ったのが一番デカかったかなと思います。ぼくは単複で落としてしまったんですけど、チーム全員でもぎ取った勝利でした。

−最終戦の法政大戦は勝ったら優勝という一戦。5番で勝利し、優勝を決めましたね。
加山
 本当に込み上げてくるものがありました。自分で決めたというのもありますけど、優勝できた喜びというのがめちゃくちゃ大きかったです。特別な優勝でしたね。

4年生の伊藤礼博(右)とダブルスを組み、学生リーグでは単複で活躍した加山

−10月の全日本大学総合選手権(個人の部/以下・全日学)は、1年生で臨んだ昨年はベスト32でした。今年の目標はどうでしたか?
加山 大会前はベスト4には入りたいという目標を持って、取り組んできました。結果としてはベスト8で、もっと上を目指したかったですけど、頑張ったかなと思います。

−大きな山場は4回戦の飯村(悠太/明治大)戦。1カ月前の関東学生リーグでは、0−3で敗れている相手です。
加山 前回の対戦では負けていたし、自分も苦手意識というのはあったんですけど、飯村選手の動画をたくさん見たり、対策を立てたりして、入念な準備をして試合に取り組みました。戦術面も良かったですけど、本当に「やれることをやろう」という気持ちで、対策してきたことを大事な場面で自信を持って発揮できたことが勝利につながりました。

−技術的な部分では、自分の進化というのはどこに感じますか?
加山
 ぼくは試合でバックハンドのミスが増えてしまうと勝ちにくくなるので、まずバックをミスせずにうまくフォアにつなげたり、バックで直接得点できるような練習を重ねてきました。最後はそのバックハンドで、自分の良さが出せたと思います。バックハンドにミスがなければ相手にプレッシャーをかけられるし、試合のラリーでは回転量もしっかり出せるように意識しています。

バックハンドの強化が実り、全日本学生ではベスト8まで勝ち上がった

−5回戦の三浦(裕大/筑波大)戦も、4年生を相手にゲームオールで勝利しました。
加山
 サービス・レシーブで優位に立てたことが勝利につながったかなと思います。ぼくは基本的にサービスは縦回転を中心に出すので、その縦回転サービスを軸にしたサービスに組み合わせだったり、レシーブは極力チキータにいって優位に立ちたいと思っていた。大きなヤマだと思っていた飯村さんとの試合を乗り越えられたのも、気持ちの上では大きかったですね。

−準々決勝で2−4で惜敗した前出陸杜選手(中央大)は、昨年の全日本選手権では勝っていた相手でした。
加山 今大会は強かったですね、流れを全部もっていかれて、試合が進むにつれて苦しくなっていく感じで、最後はすることがなくなりましたね。本当に強かったです。
 来年の全日本学生は、もちろんぜひ優勝したいというのはあるんですけど、まずは確実に今年よりも良い結果が出せるように、また頑張りたいと思います。

スウェーデンリーグはみんな強いです。
緊張感を持って練習に
取り組むことができている。

−スウェーデンでの生活はいつからスタートしたのでしょうか?
加山
 11月の上旬ですね。所属クラブは英田理志さん(日の出医療福祉グループ)も所属していたスパルバーゲンで、ヤサカの矢尾板駿社長の紹介で加入することができました。海外の選手と練習したり、試合をしたりというのが日本ではなかなか経験できないので、自分の今後の卓球人生に活かせるようなことがあれば取り入れていきたいです。

−実際にボールを打ち合ってみて、スウェーデンの選手たちのプレーはどうですか?
加山
 スウェーデンリーグはあまり有名な選手はいないんですけど、みんな強いです。ボールの質とか回転量が日本とは全然違って、クセがあるし、ボールが重いですね。だから緊張感を持って練習に取り組むことができている。
 スウェーデンの選手は、レシーブはあまりチキータをしないですね。基本的にツッツキやストップが多いのがスウェーデンスタイルなのかもしれません。バックはあまり攻めてこなくて、ミート系の打法が多い感じですね。

−お兄さん(裕/2023年全日本ベスト16)はアメリカ・メジャーリーグでプレーしていますが、海外リーグへの参戦はその影響もありますか?
加山 そうですね、やっぱり兄が活躍しているので、海外に行ってみたいなという気持ちはありました。練習をしていても手応えがあるし、充実した練習ができています。1勝でも多く挙げて、チームに貢献できればと思います。

加山選手が練習を行うスパルバーゲンの練習場(写真提供:加山雅基)

−スウェーデンの選手たちは「ボールが重い」ということでしたが、用具面は特に調整などはしていませんか?
加山 はい、ラケットが『ファルクカーボン』、ラバーはフォア・バックとも『ラクザXX』で変わりません。『ラクザXX』はカウンターやブロックのやりやすさはもちろん、ヨーロッパの選手と打ち合いになっても負けない強さがあるラバーだと思います。『ファルクカーボン』のブレード(板)とのマッチングもバッチリですね。

−年明けには一昨年大会でベスト16入りを果たした全日本選手権も控えています。最後に、全日本選手権での抱負も聞かせてください。
加山 全日本選手権ではもちろん良い成績を出したいですけど、本当にレベルが高いので、1試合1試合、自分のできることをやり切って目標に近づけたらと思います。目標はランクに入ること、あとはいけるところまで勝ち上がりたいですね。

−ありがとうございました。スウェーデンでの活躍、期待しています!

 加山のスウェーデンリーグのデビュー戦、所属チームのスパルバーゲンが対戦したのはエスロブ。加山は3・5番のシングルスに出場し、5番シングルスで2024年パリ五輪銀メダリストのモーレゴードと対戦。1ゲーム目を12−10で先取するなど、スウェーデンに卓球ブームを巻き起こした地元の英雄をゲームオールまで追い詰めたが、惜敗。チームも1−5で敗れた。
 「ボールの質の高さやプレッシャーのかけ方、勝負所での判断力など、世界のトップで戦う選手のレベルを肌で感じることができた。この経験を糧にさらに成長していきたい」と語る加山。今後のさらなる飛躍に期待がかかる。

加山雅基使用ラケット『ファルクカーボン』

●¥19,800(税込)
●木材5枚+PAカーボン2枚
●グリップ:FL・ST
●板厚:5.9mm
●重量:87g±

加山雅基使用ラバー『ラクザXX』

●¥7,920(税込)
●ハイブリッドエナジー型裏ソフト
●特厚・厚
●スポンジ硬度:47〜52度

●Profile かやま・まさき
2006年2月3日生まれ、兵庫県出身。2013年全日本バンビベスト8、2017年全日本ホープスベスト8など、小学生時代から全国大会で活躍。愛工大名電中を経て愛工大名電高に進学し、3年時に全日本選手権ベスト16、現在は日本大学2年生。父・兵伍は元全日本選手権3位、兄・裕は2023年全日本選手権ベスト16の実績を持つ

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