王国編集部イチの用具マニア、小川勇気が語る『翔龍Ⅱ』の魅力。「楽しむためではなく、目的を持って勝つためのラバー」
2025年07月23日

2024年春に発売され、高い回転性能と抜群の威力で話題を集めた『翔龍(しょうりゅう)Ⅱ』。前作の『翔龍』が「使いやすくて威力が出る中国製粘着ラバー」という位置づけだったのに対し、『翔龍Ⅱ』はより威力を増した本格派だ。
「スイングスピードやインパクトがカチッと噛み合った時、規格外のボールが出るんです。『うわ、今のボール、すごくない?』というボールが出せる。それもひとつの意外性であり、このラバーが好きなポイントかもしれません」
そう語るのは、現在フォア面に『翔龍Ⅱ』を使用する卓球王国編集部員の小川勇気。バック面に表ソフトを貼り、ラケットをクルクル反転させるスタイルで、これまでに全日本選手権(一般)の男子ダブルス・混合ダブルスや、全日本マスターズなどの全国大会に出場。「ラケット、フォア面のラバー、バック面のラバーはすべて違うメーカーのものを使う」という、謎のポリシーを持つ用具マニアでありながら、実力は確かだ。

今年4月からフォア面に『翔龍Ⅱ』を使っている小川。このラバーを選んだ理由について、「基本的に硬いラバーが好きなので、『翔龍Ⅱ』はその中にテンションのニュアンスが加わっているのが個人的に気に入っています」と語る。
「『翔龍Ⅱ』は日本製やドイツ製のラバーとは違う弧線のボールが出せるし、スマッシュで攻めるのもナックル系のボールが出せて面白いですね。
私はフォアに貼っていますが、ツッツキがすごく切れるので、たとえばレディースの方なら、バックに貼ってツッツキを切って得点を狙ったり、持ち上げさせてカウンターや伸ばすブロックで得点するのもアリだと思います」(小川)
ちなみに小川曰く、合わせるラケットについては、「あまり硬すぎないもの」がオススメ。ハードヒッターなら硬めのラケットでもしっかりボールを飛ばせるが、中級くらいまでの選手なら7枚合板か、インナーのラケットに合わせるのがベターだという。「私は軟らかめのインナーラケットを使っていて、それが『翔龍Ⅱ』にちょうど合っていますね」(小川)
「楽しむためのラバーではないですね。目的を持って勝つためのラバーだと思います」。それが小川勇気による『翔龍Ⅱ』の総合評価。安定してボールは入るのに、思うように得点につながらないという選手は、一度試してもらいたいラバーだ。明確な意図を持って使いこなすことで、ユーザーをさらなる高みへと導いてくれるだろう。


翔龍Ⅱ
●¥5,500(税込)
●粘着性裏ソフトラバー
●特厚・厚・中