加山裕が語る『輝龍Ⅱ』。「ハイエンドの中国製粘着とスピン系テンションの中間に近い性能。コスパが凄いです」
2025年06月24日

左腕から強烈なチキータとカウンターを繰り出し、台から下げられても粘り強く相手コートにボールを運び、伸びのある両ハンドドライブで逆襲に転じる。才能あふれるサウスポーがひしめく日本の男子卓球界にあって、唯一無二の存在感を放つ加山裕(ヤサカ契約選手)。
愛知・愛工大名電高時代は、高校2年時に田中佑汰(現・金沢ポート)とのペアでインターハイ男子ダブルス優勝。高校3年時にはインターハイの男子学校対抗決勝で、野田学園高のエース・戸上隼輔(現・井村屋グループ)をゲームカウント0−2の5−10から大逆転で破る白星を挙げ、4連覇に大きく貢献した。日本大学に進学後も、2023年全日本選手権では男子シングルスでランク(ベスト16)入りを果たしている。弟・雅基も愛工大名電高から日本大に進学し、トップ選手として活躍中だ。
その加山が、昨年からフォア面に使用しているラバーが『輝龍Ⅱ』。「使い始めた当初は違和感もあった」という加山だが、『輝龍Ⅱ』の性能をどう分析するのだろうか。
「『輝龍Ⅱ』は回転がよくかかるラバーですが、他の中国製の粘着ラバーよりも力を使わずに飛ばせます。一般的な中国製の粘着ラバーは、自分の力で思い切り回転をかけてボールを飛ばし、打球をコントロールしないといけない。でも『輝龍Ⅱ』は良い意味でボールを勝手に飛ばしてくれる。コースをさらに厳しくしたり、弧線の高さに変化をつけたり、より余裕を持ってプレーできますね。
今はフォアに使用していますが、『輝龍Ⅱ』はバックに貼ってもすごく回転がかけやすい。前陣でバック対バックで回転をかけあっても打ち負けないラバーですね」(加山)

加山は『輝龍Ⅱ』の性能や打球感について、「ハイエンドの中国製粘着ラバーと、粘着テンションラバーの中間のよう」だと表現する。「硬さや粘着は中国製の粘着ラバー、ボールの飛びやグリップ力は粘着テンションという感じですね。このラバーが5,500円(定価)というのは凄い。コストパフォーマンスはめちゃくちゃ良いと思います」(加山)。
ラケットは以前は木材7枚の『馬琳エキストラスペシャル』、現在はカーボン2枚をインナーに配置した『アトレティコパワー』(国内未発売)を使用する加山。『輝龍Ⅱ』との相性を考えながら、相手に取りにくいボールだけでなく、さらに威力も追求したうえでの選択だ。
フォア面は『輝龍Ⅱ』で「このまま変えるつもりはない」と語り、このラバーがプレーにフィットしている加山。ますます冴えるカウンターとパワードライブを武器に、さらなる飛躍を期す。


輝龍Ⅱ
●¥5,500(税込)
●粘着性裏ソフトラバー
●特厚・厚・中
●スポンジ硬度:45〜50度
