MLTTでMVPを受賞。英田理志、唯一無二のオールラウンドプレイヤー
2025年06月04日

英田理志(日の出医療福祉グループ)
ヤサカ 正宗(桧3枚合板)特注
フォア=『ラクザZハード』
バック=『ラクザ7』
2024~25年シーズンのアメリカ、「メジャーリーグ・テーブルテニス」でMVPを受賞した英田理志。今シーズンはTリーグの岡山リベッツでプレーし、日の出医療福祉グループでの全日本実業団優勝を目指す。
カットと攻撃を自在に操る英田理志がオールラウンドプレーを可能にする彼自身の用具について語ってくれた。

◇◇
●ーラケットについて教えて下さい。
英田 ぼくが使っているのは桧3枚合板で、他のラケットにはない感覚です。他のラケットを試したりするけど、特にカットのおいては、ぼく自身は桧3枚じゃないと難しいと感じます。
それは攻撃においてもそうで、独特の打球感を持っています。手に響くというよりは、ボールを持つ感覚があります。日本ペン桧単板のような打球感なのでしょうか。弾(はじ)くんだけど、球持ちが良く、カットするとボールは直線的に飛んで、弧線が丸くならないので、カットのバウンドも高くならないです。
●ー英田選手が用具に求めるものは?
英田 カットマンの理想は「カットした時には弾まず、打った時には飛んでいく」ですが、それを実現するのは桧だと思います。カットが下手だと飛びすぎてしまいますが、カットのコツをつかんでからは、桧の球持ちの良さゆえにカットが良くなっています。ラケットの良さを引き出せるようになりました。
攻撃する時は普通のカットマン用ラケットよりは弾みが良いです。グリップテープを巻いて100gで、ラバーを貼ると203gです。少し重めです。軽いほうがスイングスピードが早くなるかなと思う時もありますが、重いラケットのほうが重いカットが打ち出せる気がします。
●ーラバーはどうでしょう?
英田 フォア側が『ラクザZハード』で、バック面は『ラクザ7』です。以前は『翔龍』でした。ラバーの重さは同じか、『翔龍』のほうが軽いかもしれないです。『ラクザ7』はどの技術も満べんなくやりやすく、弱点があまり見当たらないくバランスのとれたラバーです。初級者から上級者まで老若男女誰にでもオススメのラバーです。
『ラクザZハード』に関してはシートが微粘着なので球持ちがよく、高い弧線を作りやすいです。スポンジも硬めなのでフルスイングでしっかり振り切れれば威力のあるボールが出ます。
ショートスイングでもシートが強いので相手の威力あるボールに負けずしっかりとブロックやカウンターがおさまります。
大阪に練習拠点を移した時点で、バック側を変えました。去年は両面とも『ラクザ7』にしたこともあって、フォアの攻撃力を出すために11が月くらいにフォア面を『ラクザZハード』に変えました。
バック面の『翔龍』は2019年11月くらいからずっと使っていましたけど、『輝龍Ⅱ』を使った時期もありました。『輝龍Ⅱ』は中国ラバーの回転がしっかりかかるという良さを残しつつ軟かく弾みもあるので非常に使いやすいです。ドイツラバーより軽いのもメリットかもしれません。
バック面も『ラクザZハード』にすると重くなりますし、フォアとバックで球質を変えたい気持ちもあります。
●ードイツラバーを使うまでは何を使っていたのでしょう。
英田 卓球を始めた時から2019年の国体までは両面『マークV』でした。ただ、プラボールになって、相手のレベルも上がる、自分にもパワーが付いてくるという状況になって、ラバーが受けるダメージが大きくなるので、そこで『ラクザ』や『翔龍』に変えていったという経緯があります。
プラボールで試合をするようになって10年以上経ちますが、ボールの変化は実感します。切れたカットは効かないです。相手が切れたカットに対してボールを落とさないです。用具の進化は大きいですね。上にグッと上がって、弧線を作りやすいラバーが増えて、それが主流なので、切れたカットでもうまく上げられる。相手の回転量も落ちているからもしれないけど、自分のカットの回転量も落ちている。
逆にナックルカットを出せるようになったので、ナックルの重要性はこれから高まる気がします。中国は弧線を作っていくプレーですが、モーレゴード、ルブラン兄弟、伊藤美誠のようなナックルボールや直線的なボールがこれから世界的に効果を発揮すると思います。

[正宗(まさむね)]
パワフルなオールラウンドプレーを可能にする桧3枚合板ラケット
19,800円(税込み)

[ラクザZエキストラハード]
ハードスポンジ搭載で
よりパワフルな攻撃が可能に
6,930円(税込)

[ラクザ7]
強烈なスピンを安定して作り出すトップ仕様ラバー
6,380円(税込)
