ファルクシリーズの性能検証②ファルクW7。初速に驚き、衝撃のファーストインプレッション
2025年05月19日

2019年世界選手権・男子シングルス準優勝のマティアス・ファルクが自ら開発に携わった使用モデル『ファルクカーボン』。このラケットとは別に、ファルクは木材7枚の『ファルクW7』も世に送り出した。
「『ファルクカーボン』は完璧なスピードとコントロールのバランスを備えていますが、より安定性の高いものを探すなら『ファルクW7』がピッタリのブレードです」。ファルクはそう語っている。幅広いユーザーに向けて、2本目のラインナップを世に送り出したことに、彼の卓球というスポーツへの愛情を感じる。一方で、「弾みを落とした初・中級向けのラケットでは?」という思いも頭をよぎる。

……そんな安直な予想は、見事に裏切られた。『ファルクカーボン』と同様、表ソフト『ラクザPO』と裏ソフト『ラクザX』を貼った異質バージョンと、両面に『ラクザX』を貼ったドライブバージョンの2回に分けて試打を行ったが、すぐに驚きの声があがった。

『ファルクW7』の大きな特徴は「球離れの早さ」。「球離れがめちゃくちゃ早く感じますね。打ってみて、最初は打球感がちょっと感じにくいくらい」という声があがったほどだ。前陣でのプレーでは、軽快な打球音を奏でてスピードボールが駆け抜けていく。
「バックドライブのように、瞬間的に前陣で威力を出す打法では弾みを生かせる」「力を入れずに振ってもボールが飛んでいくので、中陣でのドライブの引き合いもストレスなくできる。この弾みと球離れの良さは強みになりますね」と高評価が続出。台上プレーについては、「ツッツキもストップも自分から切って飛ばすより、弾みを生かして飛ばす感じになる。強く切るのは少し難しい面もある」という意見があがった。
異質攻撃型の選手のコメントでも、「正直、これほどインパクトのあるラケットだとは予想していなかった。使ってみたいと思いました」「初・中級の異質の選手でも威力が出しやすい」と評価が高かった『ファルクW7』。近年、裏ソフトラバーの高性能化もあり、安定性と弾みを兼ね備えた7枚合板のラケットが再び脚光を浴びつつあるが、この『ファルク7』も間違いなく選択肢に加わる1本だろう。

ファルクW7
●¥8,800(税込)
●木材7枚
●グリップ:FL・ST
●板厚:6.4mm
●重量:85g±